石井まゆみ先生の
「歌うたいの黒うさぎ」を読みました。
メイド喫茶でアルバイトとして働くヒロインと、
お金持ちの家に生まれた少年の不思議な交流を描いた物語です。
この作品を読む前は、うさぎの耳を付けたヒロインが表紙に描かれていることから、
いわゆる「萌系」の作品かと思っていました。
ですが、読んでみると全く違って、なんだか心温まるお話が描かれています。
リアルとファンタジーの中間のような世界観がとても素敵でした。
「歌うたいの黒うさぎ」で検索して下さいね。
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歌うたいの黒うさぎ のあらすじ
森永えりこ(もりながえりこ)は
人見知りで不愛想な性格を生かして、
「ツン」なキャラクターとして
メイド喫茶でアルバイトをしていました。
かつて正社員として勤めていた会社が倒産し、
その会社の寮だったアパートから
立ち退きを迫られているえりこは、
一刻も早く次の勤め先を探そうと必死になっていました。
設定は相当追い込まれたヒロインですが、
切羽詰まったところはあまりなく、
マイペースさが作品の雰囲気と合っていて
とても良かったです。
特別美人というわけでも、
何か特技があるわけでもない平凡なヒロインで
親近感が持てますね。
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歌うたいの黒うさぎ のネタバレと感想
ある日えりこのバイト先に現れた一人の客、
紺谷充悟(こんやじゅうご)が「梅シロップ酒」を気に入り、
えりこをあるお屋敷での出張メイドカフェのアルバイトに誘います。
当初はあまり乗り気でなかったえりこですが、
時には思い切りも大事だと感じて
充悟の誘いに乗ってみることに。
指定されたお屋敷に来てみるとそこは大豪邸。
そこでは屋敷の主人の息子である
坊っちゃまの誕生日パーティーの準備が行われており、
えりこのほかにも何人も雇われメイドたちが来ていました。
偶然にも坊っちゃま本人に鉢合わせたえりこは、
なぜか坊っちゃまに気に入られ・・・。
のんびりとストーリーが進んでいって、
いつの間にか没頭しているといった感じでした。
ヒロイン以外のキャラクターの心理描写が少ないので、
自分がヒロインになったように読めてよかったです。
坊っちゃまはまだまだ子供ですが、
子供にも「一人の人」として対等に話しているえりこは素敵でした。
そこが気に入られた要因なのでしょうが。
物語は、イングリッシュガーデンのある洋館が舞台で、
えりこがうさぎの耳をつけているせいもあり、
なんとなく「不思議の国のアリス」を彷彿とさせます。
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歌うたいの黒うさぎ まとめ
英詩や外国のおまじないなども登場するので、
現実だけど現実離れしているように感じられました。
なんというか、子供のころ児童向けの
ファンタジー小説を読んでいたときのような、
ほんのり温かい気持ちにさせてくれる作品でした。
この作品は全10巻で、完結しています。
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