桜小路かのこ先生の
「青楼オペラ」を読みました。
武家のお嬢様が両親を殺され、
吉原に売られ復讐を果たすために懸命に生きる姿を描くラブストーリーです。
「青楼オペラ」で検索して下さいね。
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青楼オペラ のあらすじ
15歳で吉原の曙楼に売られてきた朱音(あかね)。
彼女はもともと武家の出身でお嬢様として、
蝶よ花よと育てられました。
しかし、両親が何者かに殺され身寄りがなくなったため
吉原に売られてきたのです。
15歳で廓ではとうが立っていましたが、
お嬢様として芸事を一通り身に着けており、
また器量もよかったので吉原では5本の指に入る曙楼に入ることができました。
廓では、姉女郎の妹分として禿(かむろ)となり
芸や男女のことを仕込まれて磨かれていくのです。
朱音も曙楼で一番人気の朝明野花魁(あさけのおいらん)
のもとへ預けられようとしますが、
花魁は他にも何人も禿を預かっていたためすげなく断ります。
どうしてもというなら今から表へ出て客をひっかけてくるように、
と無理難題をふっかけてきます。
それが出来たなら禿として面倒を見てやろうという花魁。
朱音は外へ飛び出し外を歩く男たちに次々と声をかけますが、
やはり色気も何もなく町娘のような恰好をした朱音についてくる男はありません。
稲荷神社の前を通り過ぎると、
見目美しい若い男と出会います。
朱音は知らない男でしたが、
男の方は朱音のことを知っているようです。
驚いた顔で見世と朱音の名前を問うてくる男。
それもつかの間、男は敵意をむき出しの目で朱音を見、
そしてくすくすと笑いながら行ってしまいました。
結局、客を呼べず見世へ帰ってきた朱音。
ところがさっきの男が朱音の客だと言って
見世へやってきたのです。
男は近江屋惣右助という
吉原では知らぬもののいない大店の若旦那だったのです。
面白いです!
最初からテンポよく進み、何より朱音のキャラがすごくいい。
お嬢様育ちなのに芯のしっかりと通った好感が持てる女の子ですよ。
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青楼オペラ のネタバレと感想
惣右助は曙楼に遊びにきたわけではありませんでした。
なんと朱音を身請けしにきたのです。
入ったばかりで座敷にも出てない妓を
身請けするというのは前代未聞です。
実は朱音は両親のかたきをとるために、ここへきたのです。
花魁として売れっ娘になり、
両親を殺した犯人を捜し出すつもりなのです。
朱音は断るものの、吉原の女に選択権はありません。
しかし朝明野花魁が助け舟を出してくれました。
朱音を床入りもできる一人前の女郎に仕立てるから、
その後に足を洗わせてやってほしいというのです。
しぶしぶながら惣右助は帰っていきました。
朱音の女郎屋での日々が始まります。
ある日曙楼に一人の男が訪ねてきます。
それは朱音の元許嫁者、誠二郎でした。
誠二郎は今でも朱音を妻にしたいと願っているのです。
朱音を連れ出すつもりで来ているのですが
朱音はすでに廓の女なのです、
そうやすやすと出ていけるものではありません。
朱音自身もふたりの間の身分の差を痛いほどわかっているのです。
そこへ惣右助もやってきて誠二郎にケンカをふっかけます。
身分は高いけどお金のない男VS身分はないけどお金はある男。
吉原ではお金が全てなのです。
朱音も今まで誰にも見せたことがないとびっきりの笑顔で、
いずれわっちが突き出した日には一晩なりとも遊んでいっておくんなんし…
と誠二郎にほほ笑みます。
朱音は今まで笑顔を見せたことがないんですよ。
姉女郎にも、もっと笑えと散々言われてきたんです。
精一杯の笑顔を一番辛い時に大好きだった人に見せたんですねぇ。
その日はずっと人前で笑っている健気な朱音。
しかし誰もいない布団部屋へ行くと、朱音は関を切ったように泣き出します。
誠二郎との甘い思い出ばかりが頭をめぐるのです。
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青楼オペラ まとめ
いやぁ本当に面白いですよ。
惣右助はどういうつもりで朱音に近づいてきたんですかね。
そして武家屋敷の奉公人だった利一朗まで現れるんです。
続きがむちゃくちゃ気になります!
「青楼オペラ」は4巻まで出ています。
惣右助との恋の行方にドキドキしつつ、
意地悪なライバル、助けてくれる男前、
健気な主人公と盛りだくさんで楽しめる作品でした。
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