奈々巻かなこ先生の
「迷子、かもしれない」を読みました。
この世からあの世への道が交わる中継地、「あめの町」。
そこには、行き先を尋ねる人々が集まってきます。
今日も、道に迷った色々な人が、「地図屋」にやってきました。
もう死んでいる人、生死を彷徨っている人、行き場所を失くした人・・・。
行き先を伝えれば、道と道をつなぎ、その人だけの地図を作る「地図屋」。
さて、どこへお連れいたしましょう?
「迷子、かもしれない。」で検索して下さいね。
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迷子、かもしれない。 のあらすじ
この世より少しあの世に近い町、「あめの町」。
そこには、行き場所を探して、道に迷った人が沢山集まり、
一人の男の店を訪ねます。
男は、ありとあらゆる地図を持ち、道と道をつなげて、
行きたい場所までの地図を描いてくれる「地図屋」。
「地図屋」は、地図の上で行けない場所などない・・・と言います。
この「地図屋」。
見た目は、すっきりした顔に細身の体形。
とても知的でカッコイイです。
その仕事ぶりは、神と呼ばれるほど。
そんな「地図屋」を訪ねてくるのは、死者、生者、時には人でないものまで。
今日訪ねてきたのは、全裸でびしょ濡れになった男の子。
名前をジェイソン。
見た目は男の子ですが、本当の姿は犬。
飼い主のヒナさんを探し、彷徨っていたのでした。
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迷子、かもしれない。 のネタバレと感想
ジェイソンの記憶にある地名を頼りに、地図を探す「地図屋」。
そして、ジェイソンがヒナさんと別れた神社に行った「地図屋」とジェイソン。
ヒナさんは認知症で、ジェイソンはヒナさんを
家まで誘導するよう家族から頼まれていたのでした。
しかし、ヒナさんと別れたその日、
ヒナさんは海が見たいと言い、ジェイソンを手すりに結び付け、
一人で行ってしまい・・・。
ヒナさんが言った場所、ヒナさんが見ていた景色を見たいというジェイソン。
それは難しいと言う「地図屋」に、飼い猫のクロマメが噛みつきます。
実はクロマメ。
元女性で、「地図屋」の好きな人なのでした。
クロマメとの微妙な関係は、過去の代償だという「地図屋」。
二人にはなにか深い過去がありそうです。
クロマメの言葉で、「地図屋」はジェイソンに架空の海を見せ、
ジェイソンは涙を流し、なんと「地図屋」の助手として働くことに。
ある日、町で写真を飾ったギャラリーを見つけたジェイソン。
そして、そのオーナーの女性が、ジェイソンの言葉をもとに、
「地図屋」のもとにやってきます。
写真の場所を探し、写真を送ってきている人が誰なのか知りたいというオーナー。
クロマメの助言で、答えに行きついた「地図屋」。
そこ答えを受け止め、道を見つけたオーナー。
有るべきところへ帰っていきます。
次の依頼は、なんと猫から。
その次は、現世に残した家を亡くしたい老人。
それぞれが抱える問題に、クールででも全力で地図を使って答えを出す「地図屋」。
次の依頼は・・・?
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迷子、かもしれない。 まとめ
色々な消化し切れない思いを抱えて訪れず「地図屋」。
その一つ一つの思いの深さに、読みながら、涙が流れてしまいました。
繊細なタッチの漫画と、その気持ちを描いた内容がマッチして、
とても深みのある作品です。
個人的には、ところどころにはいる、クロマメと
「地図屋」の愛情あふれるやり取りが大好きです。
「迷子、かもしれない」は2巻まで出ていて、完結しています。
この作品は、切ない人間模様が、涙なしでは読めない作品です!
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