遠山えま先生の
『ココにいるよ!』を読みました。
存在感ゼロ、友達ゼロの少女が
学内の人気者に見出されて成長していくお話です。
「ココにいるよ!」で検索して下さいね。
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ココにいるよ! のあらすじ
昔から存在感ゼロで、ひたすら目立たず、
とにかく気付いてもらえない女子である隅乃ひかげ。
中学デビューを目論みますが、
存在感のなさが災いして運転者に気付いてもらえなかったという
悲惨な理由で交通事故に遭ってしまい、
入学早々全治2か月の重傷を負ってしまいます。
通学できるようになったときには、
クラスの中で仲良しグループが出来上がっており、
どのグループにも入れないまま、
2年生に進級して現在に至ります。
いじめられてる訳ではないですが、
クラスメイトの誰にも居ることを気付いてもらえない
という悲しい状態のひかげ。
そんなひかげとは対照的に
常に皆の注目の的となっている人気者男子の日向。
ある事件をきっかけに日向はひかげに急接近してきます。
「隅乃さんのこと、ずっと見てた」と言われたひかげは!?
最初は存在感がないことをネタにして、
スパイ忍者を目指すとか、
あるいは幽霊の仕業としてクラスメイトを驚かすような
コメディーかと思ったのですが、
主人公の性格もあって、「存在感ゼロ」が中途半端な扱いになっています。
本人はイジメじゃないと否定していますが、
意図的じゃなくても存在を無視されてるのって
イジメじゃないのか?と疑問に思われる描き方です。
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ココにいるよ! のネタバレと感想
無視されるということは自分の存在が否定されている、
ある集団の中で価値のないモノとして扱われる、
人間として生まれたはずなのに人間扱いされていないって考えると
やっぱりイジメでしょう。
実際、存在を認められないひかげは
とにかく寂しいと連呼して涙を流しています。
そんなひかげの心を癒してくれるのは、
毎日更新している自分のブログです。
顔も知らない人が自分のブログにコメントをくれ、
時に励ましてくれることが、
ひかげをこの世に保っている糸となっています。
もちろん、ネット上ですので、
お互い本名は出さず、ハンドルネームで呼び合っています。
ひかげは「ひまわり」という名で、
クラスメイトに気付いてもらえない現状をブログに書き綴っています。
対して「メガPIG」と名乗る人物は的を得た
キツい突っ込みを入れてきますが、
「KUROウサギ」と名乗る人は「ひまわり」であるひかげに
優しいコメントをくれます。
いずれにしろ、ひかげにとっては誰かが自分を見てくれているという事実が
心の支えとなっているのです。
ネットが無ければ、この人死んでたかもしれません。
ブログのコメントに励まされて、
なけなしの勇気を振り絞ったひかげは、学校大掃除の班分けで、
体育倉庫を掃除するグループに入ったものの、
存在感ゼロのせいでいなくなったと思われ、
倉庫にいるのに鍵を掛けられてしまいます。
閉じ込められて出られないかもと軽いパニックを起こしていたひかげ。
彼女を助けてくれたのは、学内の人気者男子である日向(ひなた)でした。
成績は学年トップ、剣道では県大会優勝と文武両道の日向。
密かにひかげも憧れの気持ちを抱いてはいたものの、
自分とは月とスッポンというかヒエラルキーの頂点と圏外くらいの差があることを
ひかげは自覚していました。
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ココにいるよ! まとめ
恐れおののくひかげに、日向は優しく語りかけます。
「隅乃さんのこと、ずっと見てた」と。
ひかげはこれから変われるのでしょうか!?
『ココにいるよ!』は分冊版(19)で完結しています。
『ココにいるよ!』は自分の存在価値を見出していく少女の成長物語です。
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