こやまゆかり先生の
『×一物語』を読みました。
結婚、離婚をめぐる3人
それぞれの葛藤の物語。
「×一物語」で検索して下さいね。
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×一物語 のあらすじ
北浦みさきは、
社内恋愛の末結ばれた夫・小林誠治との
離婚が成立したばかりです。
異動が決まり、
新天地で仕事に打ち込むことになりました。
同僚の田所和彦はみさきが
一番辛いときに支えてくれた恋人ですが、
彼には妻子がいます。
島崎京子は専業主婦で子どもがいます。
夫から理不尽な要求をされ続け、
ひどい扱いを受けていますが、
子どものため離婚を踏みとどまっています。
三上良介は証券マンですが、
最近営業成績が振るわず、休日返上で働かされています。
愛する妻と子どものため頑張っていますが、
家には疲れて帰って寝る生活が続き、妻・しおりとは
まともに話し合えていません。
こんな接点のない3人が出会ったのは、
レストランバー・コクリコ。
結婚って何のためにするの?
その問いに明確な答えはありません。
3つの家庭が、音を立てて崩れゆく様をご覧下さい。
華やかに着飾られ、
友人知人に祝福される結婚式はお祭りにすぎません。
現実の結婚生活は生き地獄です。
特に女性にとっては。
この作品に描かれている夫婦は特殊でしょうか?
いいえ、多分どこの夫婦でも起こりうる身近な物語なのです。
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×一物語 のネタバレと感想
「男は仕事、女は家庭」が古い価値観であることは周知ですが、
日本人の意識の根底にはこの価値観が未だはびこっています。
良き妻とは家事をきちんとこなし、
子どもを産み育て、文句を言わず、
夫を常に立てるもの。
その意識があるから、
新婚時代の妻はめちゃくちゃ張り切って
理想の妻を演じるのですが、
生活していくうちに、しんどくなってきます。
主人公・みさきのように、
仕事を持っていれば尚更です。
今の世の中、「結婚しても仕事を続けて良いよ」
という男性は多いと思います。
でもその意味を本当に分かっている男性が
どれだけいることでしょう?
妻が仕事を続けていくには、
夫も家事を分担し、
協力して家のことを回さなければなりません。
「仕事を続けても良いよ。でも家のことはちゃんとやってね」
では結局妻一人に負担がかかり、
作中みさきも言ってる通り、
妻が仕事を続けることに反対しているのと同じになってしまいます。
主婦は家のこと、子どものこと、
ご近所付き合いのこと、
親戚付き合いのことを全部処理していかなければならず、
年中無休でおまけに逃げ場がありません。
そのことを理解せず、
夫は外で働いて金持ってくるんだから文句ないだろうという意識でいると、
妻は壊れていきます。
ましてや、嫁は召使いか奴隷と勘違いしている所へ
嫁いでしまうと悲惨です。
主人公・みさきの姑や、
島崎京子の夫はそのタイプで、
嫁はこき使ってナンボなのです。
いいことをしても当たり前、失敗すればけなされる。
褒められもせず、苦にされてばかりでは誰だって病んでいきます。
外から見ると異常なのに、
家族になってしまうとそれが分からなくなってしまいます。
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×一物語 まとめ
主婦の人は「そうそう、そうなのよ」
と共感できる部分が多々あります。
主婦の方だけでなく、
離婚に至らないためにも、
ご主人に是非読んで頂きたい作品です。
『×一物語』は9巻で完結しています。
『×一物語』は結婚とは何かを問う物語です。
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