菅野文先生の「薔薇王の葬列」を読みました。
時は中世ヨーロッパ、赤薔薇を象徴とするランカスターと、
白薔薇を象徴とするヨークは、王位を争い合っていた。
そんな中、オークの三男として生まれ、
オークの当主と同じ名前を付けられたリチャードは、
母親から悪魔の子として、疎まれ、蔑まれて育てられてきた。
その理由は、不吉な知らせとともに始まった母のお産から始まり、
生まれたリチャードの身体は・・・?!
リチャードにとっての唯一の光は、父リチャード。
そして、王家奪還への闘いが始まり・・・。
「悪魔のような花婿」で検索して下さいね。
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら
悪魔のような花婿 のあらすじ
時代は、中世ヨーロッパ。
ダンヌジャルクが男装の罪として処刑された後。
赤薔薇を象徴とするランカスターと、
白薔薇を象徴とするヨークが王位を奪い合っていました。
そして、赤薔薇が権力に君臨している時、
オークの三男リチャードは、母親から悪魔の子と言われ、
疎まれ、蔑まれ、森へ捨てられ・・・ひどい扱いを受けています。
なぜなら、リチャードは生まれた瞬間から呪われた運命を予感させ、
さらに、その身体は、男であり女であったのです。
この事実が、ジャンヌダルクが物語冒頭に出てきた理由なのです。
男として生きているが、女の身体をもつリチャードは、
女が男装して生きているともとれるのです。
そんなリチャードを、父だけは息子として愛情を注いでくれます。
父を王に・・・その強い思いで父に王奪還の闘いを進言するリチャード。
父はリチャードの言葉に強く先導されたように、闘いへ向かっていきます。
しかし、闘いは順調に進まず、
赤薔薇のランカスター派に捕らえられたリチャードと兄弟。
牢屋からイノシシの案内で外に出たリチャードは、
そこで一人の青年と出会います。
色白で金髪の青年は、羊飼いだといいます。
羊飼いでもベッドの中で恐ろしい夢を見るという青年。
それは、リチャードと同じ母に捨てられる夢だといいます。
そして、夢の中で自分を救うのは神の光だという青年ですが、
そこでリチャードは、自分にとっての光は神ではなく、父だと思います。
父への強い気持ちを再確認したリチャード。
その後、二人は別れます。
一方、闘いに勝利したランカスター派は、
勝利の宴を開きますが、そこで王は取り乱し、逃げ出してしまいます。
王は敬虔なクリスチャンで、
闘いにより大勢の者が殺されたことに強い苦しみを覚えているようです。
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら
悪魔のような花婿 のネタバレと感想
その頃、リチャードも、悪魔の子と詰る母や、
父の死を夢に見た苦しさから、また牢を出たところ、
また青年と再会します。
自分が死ぬことで大勢の人が救われるなら・・・という青年に、
リチャードは、ただの羊飼いの死など、何にもならないと答えます。
その答えに何故か嬉しそうな青年。
そして、自分は悪魔の子だから、
天国へ行けないから、死にたくない・・・というリチャード。
リチャードの母の話に、青年も自分の母の思い出を重ねます。
自分の名はヘンリー、友達になって欲しいという青年。
そこへ幻想のジャンヌダルクを見たリチャード。
牢へ戻ります。
そこで、現王の息子に身体の秘密を暴かれそうになりますが、兄が城を奪還し、
その場を離れます。
そして、現王は闘いを拒否し、戦局は一変します。
どうやら羊飼いと言っていたヘンリーが、敬虔なクリスチャンの現王のようです。
王座を奪還した父リチャード。
リチャードは父から、
「私はお前に何か特別な繋がりを感じるぞ」と言われます。
リチャードの夢と父とはリンクしており、
リチャードの声が父の頭に届いていたようです。
父は、リチャードから届いた言葉通り、戦場で二度とひかないと誓います。
そして、またリチャードも、唯一の光である父のため、全てを尽くすと誓います。
いよいよ、元王妃が兵をあげ、闘いは最終局面に。
相手の戦略にはまり、絶体絶命の王リチャード。
その危機を感じ取るリチャード。
この闘いはどうなるのでしょうか。
また、特別な力と身体をもつリチャードの未来は?!
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら
悪魔のような花婿 まとめ
悪魔の子と呼ばれるリチャード。
容姿は黒髪でか細い体、神秘的な目、と見た目からとてもインパクトがあります。
そのミステリアスな様子と、不思議な力が複雑に戦況と絡み合い、
物語をとても複雑化させています。
読んでいくほどに、引き込まれていく、奥の深い作品です。
「薔薇王の葬列」は6巻まで出ています。
この作品は、ミステリアスで複雑な物語に、どんどん引き込まれていく作品です!
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら