中嶋ゆか先生の
「寄り道のふたり(1)」を読みました。
この漫画は、辛くて生きることすら苦痛になった日常の中で、
「寄り道」をして一息つくことの大切さを教えてくれる不思議で心温まるお話です。
「寄り道のふたり」で検索して下さいね。
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寄り道のふたり のあらすじ
「まっすぐ進めないときは、遠回りしたっていい。ちょっとだけ寄り道をしてみよう」
そんな温かな言葉と共に始まるこの漫画は、それぞれの人生を生き抜く登場人物たちが、
「寄り道」をすることによって明日への希望を得る様を描いた短編漫画です。
その中でも、今回は私が特に気に入っている
「永遠のキャッチボール」という話を紹介します。
この話の主人公である結恵は、訳アリで入院している13歳の女の子です。
彼女は病院の窓から見えるグラウンドで毎日野球の練習をしている少年、
梶栄太にずっと心を寄せていました。
「いつか会って話してみたいな」という小さな願いを
ずっと心の中に秘めていた彼女ですが、
皮肉にも彼は成功率が低い、失敗したら
一生野球が出来なくなるという手術のために、
結恵の病院に入院してきました。
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寄り道のふたり のネタバレと感想
真剣に打ち込んできた野球が出来なくなるかもしれないという現実に、
すっかり絶望した栄太が病院を飛び出していく様を見た結恵は、
彼を追って必死に彼を慰めようとします。
しかしどんな言葉も彼には届かない様を見た結恵は、
「帰る前に寄り道していこうよ」と声をかけて栄太に野球のコーチを頼みます。
今までのどんよりした雰囲気はガラリと変わり、
結恵は初心者ながら栄太の指導に必死に食らいつこうとします。
そんな楽しかった一日を終えた翌日、栄太の手術は見事成功、
結恵に手術の成功を報告しに行こうとしますが、
残酷にも、彼女は栄太の手術当日に亡くなっていました。
「君にわたしの明日をあげる」という結恵が
彼に残した最後の言葉の本当の意味を噛みしめながら、
結恵はもう自分の命が長くはもたないと自覚していたこと、
そんな現実に絶望し周りに当たり散らしていたこと、
そしてそんな毎日の中でも野球に打ち込む栄太の姿を
見つけて生きる希望を貰ったことを、彼女が最期に残した手紙から知ります。
そんな彼女の思いを胸に抱えながら、
最後は彼が高校野球で活躍している様が描かれてこの話は締めくくられています。
この漫画には、他にも三篇の「寄り道」エピソードが収録されています。
人気売れっ子俳優、妹のことを心から心配する姉、
様々な立場から話が構成されていて、とても読み応えのある漫画でした。
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寄り道のふたり まとめ
この漫画は、「疲れた時は『寄り道』しても良いんだよ」という
筆者の温かなメッセージが伝わってくる漫画でした。
登場する人物が皆年齢も立場も、自分が一番大切にしているものもバラバラだったので、
読んでいて共感しやすいお話だと感じました。
「寄り道のふたり」は三巻まで出ています。
この漫画は、現実に疲れた人、もう頑張れないという人にぜひ読んでほしい漫画でした。
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