ユキムラ先生の
「たむらまろさん」を読みました。
金髪で三つ編みのたむらまろさんに
翻弄される綿麻呂さんの受難の日々を描いた歴史ファンタジーです。
「たむらまろさん」で検索して下さいね。
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たむらまろさん のあらすじ
奈良時代末期、文室真人大原の長子 綿麻呂は
官位を賜り意気揚々と舎人の任に赴きます。
直属の上司は坂上田村麻呂です。
田村麻呂は涼やかな面立ちの金髪の美青年でした。
出世欲にまみれた綿麻呂に対し、
田村麻呂は何事も面倒くさそうに仕事をし
だらだらと時を過ごしています。
ある日、帝のお供で鷹狩りに行くことになり田村麻呂は
自分の飼っている鷹の世話を綿麻呂に任じますが、
鷹が怖い綿麻呂は逃げ回ったあげく気絶してしまったり、
鷹狩の前夜に餌を与えてしまったりと失敗ばかりしてしまいます。
そんな綿麻呂の失敗をなじりもせず自ら機転をきかせて、
帝を楽しませたのはやはり田村麻呂でした。
上司としてますます信頼を寄せる綿麻呂。
しかし綿麻呂の受難はこれからさらに続くのです。
ユキムラ先生というとBL作品が多いですが、
この作品にはまったくその要素はありません。
実在の人物である坂上田村麻呂という人物を
先生なりの解釈で、面白おかしく自由奔放に描いています。
田村麻呂と綿麻呂の掛け合いは絶妙で、
げらげら笑ってしまうところもしばしば。
とても素敵な作品に仕上がっています。
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たむらまろさん のネタバレと感想
鬼退治に出かけた先で鬼の娘、
鈴鹿御前に綿のばけものに変えられてしまった綿麻呂。
一時は元の人間の姿に戻れたものの、
都についてきた鈴鹿御前に再びばけものに姿を変えられてしまいます。
そしてその姿のままうっかり内裏の中へ入ってしまった綿麻呂は、
物の怪として皆から追い回される羽目になります。
そこへ通りかかった田村麻呂の友人の橘清友に
事情を話し助けてもらおうとしますが、
清友は綿の姿だから目立つのだ、
と綿麻呂の体をぐるぐると紐でまきつけあっという間に
ラグビーボールのようにしてしまいました。
その後、蹴鞠の毬と間違えられ蹴り上げられたり、
あっちへこっちへと飛ばされてしまい、
着いた先は帝の息子、安殿親王のもと。
紐が解け本来の綿のばけものに戻った綿麻呂ですが、
親王や女房たちに妙になつかれてしまい
命からがら田村麻呂のもとへ帰ってきます。
その後も鈴鹿御前に手のひらサイズにされた上、
蝦夷の頭領のもとへさらわれたりしますので正直、
田村麻呂と一緒にいると綿麻呂には
ろくな事が起こらないような気がします。
それでもすでに田村麻呂の人となりに
尊敬の念すら抱いている綿麻呂は、
田村麻呂のために命がけで蝦夷の頭領に
立ち向かっていったりするのですよ。
ストーリーもギャグだけでなく、
田村麻呂と父親との確執や蝦夷との関係なども
丁寧に描かれていて盛りだくさんの内容でした。
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たむらまろさん まとめ
田村麻呂他、登場人物も全員魅力的なうえに、
作画がとても上手でいらっしゃるので
本当に読んで損はない一冊といえると思います。
「たむらまろさん」はシリーズで3巻出ています。
坂上田村麻呂氏は実在の人物で様々な伝説を残した方らしいのですが、
史実とは違うこんな“たむらまろさん”はとても楽しい作品でした。
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