広田奈都美先生の
「スーの家」を読みました。
事故で亡くなった親友の子供を引き取ったことから家族に生まれる、
優しいさざ波を綴る日々。
「スーの家」で検索して下さいね。
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スーの家 のあらすじ
どこにでもあるありきたりの家庭、笹川家。
夫と子供ふたり、姑とは別居の小さなマイホーム。
それでも家族の中には小さな小さな軋みが生まれていました。
夫は仕事に疲れて帰り、ほとんど話すこともなく、
姑はしょっちゅう来ては愚痴をこぼし、
男の子ふたりの子育てはガミガミ怒ることばかり。
うまく出来ない自分が悪いのか、なぜもっと優しい母親になれないのか、
そして何より辛いのはこの家には
誰も自分を必要としてくれる人がいない…と思ってしまう事。
そんな気持ちを抱えた専業主婦の女性がいました。
ところがある日、
旦那さんが親友の子供だという小さな赤ちゃんを家に連れて帰ります。
旦那さんの親友とその奥さんは事故で亡くなってしまったのです。
後に残された小さなかわいい女の子は、
駆け落ち同然で結婚してしまっていたために、
実家の両親も引き取りを拒んでいるというのです。
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スーの家 のネタバレと感想
ご両親を説得するまでのわずかな間だけ預かる、
という約束で旦那さんから赤ちゃんの世話を頼まれた奥さんは、
ちょっともてあましながらも赤ちゃんのお世話を始めます。
その赤ちゃんの名前は“スー”と言いました。
子育てって大変なんですよ。
怒ってばっかりになってしまって自己嫌悪に陥ることも多々あるんですが、
確かにそういう時に赤ちゃんと触れ合うと
なんか妙に頑張れたりとか、ちょっと勇気をもらえることが良くあります。
スーが笹川家に来てから旦那さんは少し優しくなり、
子供達はスーのお世話をしようと笑顔になり、
そして自分自身も小さな小さな存在に
全力で必要とされているのを感じた奥さんは、
スーを実の祖父母には渡さずそのまま笹川家で育てたいと宣言します。
これは重大な決断ですよ。
自分の子供でも大変なのに、
他人の家の子を育てるという事の重さを
本当にこの人はわかっているのかしら…と思ってしまいました。
でも、そんなことは杞憂で、
笹川家の奥さんはこの後本当に必死に慈しみながらスーを育てていくのです。
それでも旦那さんとは相変わらず冷えている感じもあるし、
お姑さんともそれほどうまくやっていっている感じはありませんけども。
迷い、悩み、苦しみながらも
一生懸命自分の居場所を模索している
笹川家の奥さんにはかなり共感できました。
モノローグにリアリティがあり、
わかるわかる~と相槌を打ってしまう場面も多々あります。
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スーの家 まとめ
スーはほんとに可愛い女の子で、癒されるんですよ。
この作品はこの後スーがかなり大きくなるまで描かれていくようで、
続きがすごく読みたくなりました。
きっと、自分が笹川家とは血のつながりがないことなど
知る時が必ずきて、色々な事がおこっていくのでしょうねぇ。
「スーの家」は4巻まで、さらに中学生編なども出ているようです。
子育て中の主婦の方にも、思春期の女の子にもぜひ読んで頂きたい作品でした。
きっと優しい心を取り戻すことが出来ると思います。
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