山中ヒコ先生の
「死にたがりと雲雀」を読みました。
ここは江戸。
一人の浪人・杤木が荒れ寺に寺子屋を開きます。
生徒は雲雀と大輔と小鉄の3人のみ。
ある日横町で押し込み強盗が起きます。
その下手人が自分の父親であることに気づいた雲雀は、
罪を杤木になすりつけようとしますが…!?
人は一人では立てぬ時何にすがって立ち上がるのか…!
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死にたがりと雲雀 のあらすじ
ある江戸の下町に、
杤木という…過去にいわくありげな浪人が
お稲荷様の脇の荒れ寺に寺子屋を開きます。
郷土では家族総出で麦を踏んだものだという
この浪人は一体何者なのでしょうか?!
優しそうでとても悪い人には見えないのですが…?
この町の長屋に父親と住んでいる雲雀は、
子供たちの大将役…頭も良くて喧嘩も強くて、
芯が強く優しい少女です。
父親の辰五郎は昔は腕のいい版木の職人で、
浮世絵師が指名するほどの版木師だったのですが、
おかみさんが亡くなってからは深酒が多くなり
家にもあまり帰ってきません。
そんな辰五郎をいつも思って待っている雲雀…。
強いだけに周りに弱みを見せず、
健気に父親を待っている雲雀の姿には
同情の念がわいてきますね。。
その頃横町では押し込み強盗事件が発生。
どうやら留守と思って空き巣に入ったところ
留守番に鉢合わせとなり口封じに殺したようです。
捕まれば即刻磔獄門の大捕物だと人々は噂します。
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死にたがりと雲雀 のネタバレと感想
最近やってきた浪人の杤木は真っ先に
皆から疑いの目を向けられ、
雲雀と小鉄と大介の3人も
からかい半分で寺にやってきます。
寺子屋とは知らずに来た彼らを
入門志願者として招き入れ、
ここは学問をする所だと文字を教える杤木。
何も知らずしかし初めての学びに
自然と嬉しくなり表情が明るくなる子供たちが印象的です。
杤木が優しく上手に導くのもいいのでしょうね。
次第に彼らは杤木を先生として慕うようになります。
久しぶりに家に帰ってきた辰五郎、
そこで雲雀は父が押し込み強盗の下手人であることに
気づいてしまいます。
そして雲雀がとった行動は…。
嘘をついて杤木に罪をなすりつけようとする雲雀、
杤木はそれをわかっていながら甘んじて受け入れようとします。
しかし同心の細目は辰五郎の仕業と見破っており…。
その騒ぎのさなか、
雨降りしきる冬の大川に落ちてしまう泳げない雲雀!
皆助けてやらなければと思うものの足がすくんで動けず、
命がけで人殺しの子助けたって…とすら言い出します。
そのとき杤木が何の迷いもなく飛び込み、
五町も流された雲雀をを引き上げてくれたのです。
「雲雀は某の寺子にて!」そう言う杤木のカッコイイこと!
お奉行の格別の恩情により遠島となった辰五郎。
そして雲雀は一人きりに…。
引き取り手を探すものの下手人の娘ということがあり、
それにどこも子供を預かる余裕がなく…。
しかし長屋の人々は雲雀のことを温かく見守っています。
長屋の差配・安兵衛は
金貸しのジジイで人望が無いと言われつつ、
寝たきりの母親を誠実に世話しています。
雲雀をみかねて…
「金貸し安兵衛の娘になるか…?」と言ってくれます。
また長屋住まいの浪人・千代田とその娘・八重の親子も、
「八重の妹になるか…?」と言ってくれ…。
下町の人情に目頭が熱くなります。。。
雲雀は困ります…皆の優しさが身に染みたのでしょう。
そして走ります…涙が落ちてもよい場所まで…!
それは杤木の元で…。
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死にたがりと雲雀 まとめ
そうして杤木に引き取られ
寺子屋で暮らし始める二人。
どこか似た者同士のようでもありますね。。
「死にたがりと雲雀」は4巻まで出ています。
「死にたがりと雲雀」は下町の人情が心に染みる作品でした!
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