曽根富美子先生の
「親なるもの 断崖(1)」を読みました。
この漫画は、初潮も迎えぬ少女たちが辿り着いた道、
室蘭の遊郭に売られていった少女たちの人生を描いたヒューマンドラマです。
「親なるもの 断崖」で検索して下さいね。
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親なるもの 断崖 のあらすじ
この漫画は、様々な理由で遊郭に
売られてしまった少女たちの人生を描いたお話です。
この漫画には、松恵とお梅、武子と道子という
四人の少女が登場するのですが、
同じ遊郭に売られた彼女たちも、歩む人生は
まったく異なるものになっていきます。
松恵は四人の中で一番年上だったためすぐに初見世に出されるものの、
その苦痛に耐えかねて首を吊って自殺、
お梅はそんなお姉ちゃんを思って芸妓になる道をやめ女郎に、
武子は器量よしで容姿端麗な部分が認められ芸妓に、
そして道子は女郎にも芸妓にもなれず見習いとして
日々を過ごしていたのです。
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親なるもの 断崖 のネタバレと感想
容姿も生まれも何もかもが違うために、
進んでいく道が異なるものになっていく様は
読んでいて考えさせられてしまいました。
漫画の登場人物にはそれぞれにそれぞれの良さがあるのですが、
私が特に興味を惹かれた人物が武子でした。
武子はもともと整った顔立ちをしているということもあり、
芸妓に向いている人物ではあったのですが
身は売らずに芸で食べていくために死にもの狂いで芸事を吸収していきます。
更には京都出身という設定を貫き通すために、
自分の本当の故郷である東北を捨て、日常語を京都弁に矯正、
自分が好きな男やその間に生まれた子供全てを捨て、
結果的に彼女は花魁として大きく名を馳せていくことになるのです。
引き取られた当時は子供であったにも関わらず
「本気で芸を学ばなければ身を売らなければならなくなる」
という事実を理解していたこと、
そして芸妓になるために自分が愛したもの全てを捨てる決意を固めたこと、
並大抵の覚悟では出来ないことをやってのけた彼女の姿に、
思わず心が奪われてしまいました。
現在の社会ではなかなか触れることのない遊郭の世界、
自分が今置かれている立場から生きるために必死に行動を起こす彼女たちの姿に、
読んでいて心が震えると同時に身が引き締まる思いに駆られました。
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親なるもの 断崖 まとめ
この漫画の読みどころは、
同じ境遇にいた四人が全く違う道を辿った所だと思います。
それぞれがそれぞれの道を強く生き抜く様は、
読んでいて思わず心が打たれてしまいました。
「親なるもの 断崖」は四巻で完結しています。
この漫画は、壮絶な環境の中でも必死に生き抜く
少女たちの姿に思わずハッとしてしまう漫画でした。
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