桜小路かのこ先生の
「ラストノーツ」を読みました。
焚くとその煙の中に会いたい死者が
浮かび上がるという―反魂香。
祖父から託された木片を持ってえみるが訪れた、
不思議な香木を取り扱うお店・仁藤香堂分店。
祖父に導かれるように店主のアキとハルとの
奇妙な共同生活が始まり…！？
「ラストノーツ」で検索して下さいね。
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ラストノーツ のあらすじ
五嶋えみるは山間の田舎町で祖父と2人で暮らしています。
物心ついた頃には親はいなくて
じいちゃんが1人で育ててくれました。
日本海側のこの地には水分が多くて重い雪が深く積もります。
今祖父は出掛けてえみる一人…
雪下ろしも女手ひとつでこなさなければなりません。
…誰も手伝ってなどくれません、
村の大人たちは憎々しげに“あの女の娘”と吐き捨て…。
ある日突然死んだと聞かされた母は“あばずれ”と呼ばれ、
いなくなった母への憎しみは全部えみるに向けられたのです。
幼い頃からずっと苦しんできたえみる…、
じいちゃんはそのことを知りながらも
あやまるばかりで村を離れようとはしませんでした。
『じいちゃんは私のことなんてどうでもいいんだ…』
いつしかそう思ってきたえみる…。
そこは…冷たく息苦しい村。。。
えみるの祖父・五嶋禎三が仕事先のベトナムで、
崖から落ちて亡くなります。
外務省から連絡が入り一人で現地へ確かめにいったえみる。
その祖父が“自分に何かあったら届けてくれ”と託していた
木片を持ってえみるが向かった先は…仁藤香堂分店。
そこには仁藤千彰（アキ）と仁藤晴臣（ハル）という
2人の若い店主がいました。
仁藤香堂株式会社は国内の線香販売シェア2位の近年急成長した会社。
そこで仕入れ担当だったという禎三。
東南アジアの国々から香木を買いつけてくる仕事です。
彼は目利きでいつも上質な香木を見つけてきてくれたといいます。
えみるが持ってきた木片も上質の沈香のようで…。
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ラストノーツ のネタバレと感想
アキとハルの両親が経営するこの会社で
2人は分店の店主をやっています。
色々自由でにこにこしててなんだかキョリが近いアキと、
しっかりしてて怒りっぽくてお金大好きなハル。
彼らは似てないけど一月違いの同い年の兄弟のようで…？！？
表向きは線香を売るこのお店の真の商品は「反魂香」。
落語にも出てくるそれは焚くとその煙の中に
会いたい死者が浮かび上がるというもの…。
禎三がそれをどこから探し出してきていたのか、
入手ルートは？、
在庫は残っているのか？、
アキとハルも知らずえみるも何も聞かされておらず…。
どうして禎三はあの香木を分店に持って行けと言い残したのか、
どうしてえみるをこの店に来させたのか、
…2人に会わせたのか。。。
アキとハルはたった一人になってしまったえみると
同居することにします。
最初は自分がここにいてもいいのかと戸惑うえみる、
初めて他人に優しくされ居心地の良さにも戸惑い…。
2人の説得で禎三の残した反魂香をえみるが焚くと…。
祖父は本当は自分を嫌ってなどいなかったこと、
そして死んだと聞かされていた母親が
実は生きていたことがわかります。
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ラストノーツ まとめ
「おまえたちが知りたいことはあの村のわしらの家にある、
行って捜すといい。」という言葉をアキとハルに残し、禎三の姿は消えて…。
不思議な反魂香が導く物語の謎と行方から目が離せません！
「ラストノーツ」は3巻で完結しています。
「ラストノーツ」は不思議な香木が結ぶ人と人の温かい絆が感じられる作品でした！
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