ルネッサンス吉田先生の
「ひもとくはな」を読みました。
負けたくない・・・
そんな思いだけを糧にして生きている女子高生、辻。
彼女は自分が大嫌い。
そして、男も嫌い。
誰かに求められても、いつか捨てられるんじゃないかという不安に襲われる。
優しくしないで・・・そんな彼女の痛々しい思春期の日々。
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ひもとくはな のあらすじ
話は一人の女性の仕事に入る前の
ルーティーンの話からスタートします。
彼女は高校生の時の記憶がないという。
思い出したくないから、記憶がないのか、
人は本当のことを言うことで嘘がつけるという。
そして、嘘をつくことで、本当のことを言うこともできるとも。
ここの言葉の意味を理解するのに時間がかかりました。
とても深く、色んな意味合いを持っている言葉ですね。
そして、今回の話は彼女の高校時代ではないと
いいながら語り始められます。
女子高生の辻は、
お金を払えばセックスしてくれると噂されています。
そして、その噂が本当か、彼女がいる男の子が辻に迫ってきます。
辻は、噂は本当だと答え、誘いに乗ります。
彼女の頭には、負けたくない・・・そんな思いが。
何に負けなくないのでしょう。
本人も分からないようです。
そして、そのことが男の子の彼女にバレ、
頬をうたれます。
またそれも初めてのことではない様子。
自分の体や痛みに興味がない、愛情がもてない辻。
しかし、ある日、一人の男の子から告白されます。
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ひもとくはな のネタバレと感想
負けたくない・・・
またそんな思いで告白を受けます。
彼女は、自分を好きな男の子に戸惑い、
いつか自分を捨てた父親みたいに、
男の子もいつか自分を捨てる・・・
その恐怖で好きになれないのです。
そして、結局他の男の子とイケないことをしているところを
彼氏に見られ、関係は終わります。
むしろそうなることを望んでいたような彼女。
自分が嫌い。
自分を捨てた父親が嫌い、
父親のように男の子はみんないつか自分を捨てる。
優しくされると吐き気がでる。
それだけ、喪失することを怖がって、
人を心に入れることができないのですね。
そんな辻の心は、自分を好きだと言ってくれた彼を求めつつ、
他の人に体を売る・・・。
彼女の心は満たされる日がくるのでしょうか?!
読んでいて胸が痛くなるような、
生々しい十代の心に胸が痛くなりました。
親に捨てられた経験がある子が、
自分を好きになれず、人の愛情を信じられず。
なんとか一人で心を保つために、
生み出した言葉は「負けたくない」だったのでしょう。
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ひもとくはな まとめ
負けたくないと思えば思うほど、
自分の体や心を疲弊させてしまう。
自分でもどうしていいかわからない苦しみを、
大丈夫だよと抱きしめてあげたくなるような、
そんな話でした。
「ひもとくはな」は5巻まで出ています。
この作品は、繊細な十代の心に、胸が痛くなる作品です!
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