いちのへ瑠美先生の
「ふたりのテーブル」を読みました。
母親に捨てられた女の子が
遠い親戚の青年と二人暮らしを始めるホームドラマです。
「ふたりのテーブル」で検索して下さいね。
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ふたりのテーブル のあらすじ
わかばは小学6年生の女の子です。
ふたり暮らしをしていたお母さんが1カ月前、
わかばを置いて家を出て行ってしまいました。
そして親戚中をたらいまわしにされたあげく、
遠い親戚だという青年に引き取られることになったのです。
28歳のその青年は一智(かずとも)とういう名前でした。
一智の家は小さなアパートでしたが
わかばの寝る場所も用意し、
わかばが寂しくないように精一杯の事をしてくれているようでした。
それでもわかばは大人を信用できません。
お金以外迷惑はかけないよう、
家事とか自分のことはちゃんとやるので…
そう言って部屋にこもります。
正直設定に無理があるのかな…という気がしました。
28歳の青年が12歳の少女と二人暮らしをする…
学校やお役所が黙っていないでしょうよ、
なんて思ってしまったのですが…。
ところが考えれば考えるほど、
もしかしてこういう事は現実にあるのかもしれない…
と思い始めたんです。
そしてわかばの表情はとにかく覚悟とあきらめが入り混じっていて、
もしかしてこのよく知らない青年に
体をいいようにされてしまうのかもしれない…
という恐れをも心を占めているような気さえするんです。
いやいや深いですよ。
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ふたりのテーブル のネタバレと感想
わかばは早く起きて朝ごはんを作るつもりでしたが、
一智が先に起きていて昨日作ったカレーを温めていてくれました。
ところがカレーはわかばと母の温かい唯一の思い出だったのです。
機嫌がいいと母はルーを使わない本格的なカレーを作ってくれていました。
その楽しかった思い出に胸がいっぱいになるわかば。
そんなわかばに一智は、
じゃあ夜ご飯は君が「本当のカレー」を作ってよ、
と優しく言いました。
そして二人で早速買い出しへ。
12歳のわかばは必死に母がカレーに
入れていたものを思い出してカゴの中へ入れます。
そうして作ったカレーは、
お母さんが作ったものとはちょっと味が違かったけれど
一智は美味しいと言って食べてくれました。
その夜、お母さんにカレーを作った事を伝えたくて、
ほめて欲しくて自分の携帯からお母さんの携帯に電話を入れてみました。
ところが、わかばからの電話は着信拒否になっていました。
“この電話からの通話はお客様のお申し出により
お断りしております”というむなしいアナウンスが流れます。
絶望の中で暗闇に取り残されるわかば。
そのまま台所にいきタッパーに残っていたカレーを
床に捨ててしまいます。
こんなの作ったってお母さんは帰ってこない…
そう静かに泣くわかばに、一智は優しく言います。
俺にとっては君がはじめて教えてくれた新しい味なんだよ。
向かいあって「おいしい」って
いっしょにごはん食べた俺の最初の思い出なんだ、
そう言って一智はわかばの手を握りました。
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ふたりのテーブル まとめ
う~ん、一智も家族との記憶に乏しい感じですね。
分冊版1ではここで終わりますが、これから一智の話も出てきそうです。
お母さん、戻ってきて~と読みながら叫んでしまいましたが…。
続きが気になりますね。
「ふたりのテーブル」は分冊版で7巻まで出ています。
親に捨てられてしまった少女の心の叫びが胸を揺さぶる作品でした。
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