安藤ゆき先生の
「町田くんの世界」を読みました。
見た目は真面目な優等生なのになぜか中身はちょっと惜しい…。
そんな町田君のアイデンティティを探るお話です。
「町田くんの世界」で検索して下さいね。
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町田くんの世界 のあらすじ
町田一(まちだはじめ)君は5人兄弟の長男で、
家族みんなから頼りにされています。
黒髪さらさらヘアに銀縁眼鏡、くだらない話もしないし、笑うのも時々。
制服はきっちりとボタンを止めネクタイをしめています。
その風貌は優等生そのものにしか見えません。
もちろん町田君はすこぶる真面目なのです。
身重の母の代わりに朝食を作る町田君ですが、
彼のレパートリーは卵を焼くかゆでるかといったところ。
調子のいい母に夕飯はハンバーグが食べたいと言われても、
わかったと返事をします。
学校の成績はそれほど良くもなく、運動もそれほど出来ません。
短距離走のタイムは女子の遅い子並み。
お昼休みには母の希望を叶えるために
図書室でハンバーグの作り方を調べます。
ところが調べるのにも時間がかかり、
レシピを写すだけでものたのたと時間がかかり、
まだ途中なのにチャイムが鳴ってしまいます。
自分の要領の悪さを憂う町田君でした。
なんとも愚直な男の子といったところです。
そんな町田君に先生は「得意分野を伸ばせばいい」と元気づけてくれるのですが…。
こういう子ってけっこういるような気がしますね。
漫画を読んでると派手で個性的な登場人物しか出てこなかったりするので、
ついついそれに慣れてしまいますが、
現実世界ではこういう町田君のような子が主人公だったりするのですよ。
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町田くんの世界 のネタバレと感想
町田君は確かに派手さのない地味な男の子ですが、
みんなから嫌われてもいません。
家族はみな兄を慕い、クラスでも普通に過ごしています。
その秘訣はなにかというと、町田君は気が利くのです。
他人の行動を何気に見ていて、さっと手を伸ばしてくれる。
他人に親切な男の子なのです。
授業では差されても答えられなかった町田君ですが、
重そうな資料を運ぶ先生に自分から声をかけ資料を職員室まで運びます。
その途中、掲示物の張り替えをさっと助けたり、
ほっぺたにお饅頭のあんこがついている先生の頬を優しく払ってあげたり。
校庭で野球部のボールが頭にぶつかっても、
怒りもせずその生徒にレギュラー入りおめでとう!と声をかけます。
これですよ。
天然の人たらしという感じもしますが、
町田君は全くそれに気が付いてないんですよね。
ある日彫刻刀で手にケガをした町田君は、
クラスメイトの猪原さんという女の子に保健室で
傷の手当てをしてもらうことになりました。
しかし猪原さんは人と関わるのが嫌いだとはっきり言ってのけます。
そんな猪原さんを放っておけない町田君は
ナンパについて行こうとする猪原さんを止めに入ったりするのですが…。
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町田くんの世界 まとめ
人を受け付けない猪原さんと、人を愛する町田君。
今後の展開も気になりますね。
それにしても町田君の地味さがじわじわと染みてきます。
「町田くんの世界」は3巻まで出ています。
要領が悪くったって勉強やスポーツが出来なくったって、
きっと町田君の世界は靜かで美しくて住みやすいのだろうな…
とそんな事を思う作品でした。
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