粕谷紀子先生の
「私はシャドウ」を読みました。
夫に煙たがられている主婦が探偵事務所との関わりをきっかけにして、
今まで目をそらし続けていた現実に向き合おうとする物語です。
「私はシャドウ」で検索して下さいね。
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私はシャドウ のあらすじ
二年前にお見合いクラブの紹介で出会いすぐに結婚した芹菜と武文。
芹那の方はいまだに新婚気分が抜けず
ベタベタとした甘さを結婚生活に求めていますが、
武文の方はとっくに愛が冷めているような表情です。
芹菜の一日は武文の朝ごはんの支度に始まり、
武文を車で駅まで送り届けたあと掃除や洗濯をし、
午後はのんびり過ごすという生活のようです。
武文は仕事で帰りが遅く、夕ご飯も作りません。
だからといって手抜き主婦というわけではないようなのですが、
趣味がロマンス小説を読むことで読んだらすぐにその本は捨ててしまい、
ほかにはこれといって熱中できるものがない様子です。
必然的に芹菜の目下の興味はハンサムな旦那様に向いてしまうのですが、
読者がハラハラするくらい旦那は
芹菜の世話焼きにイライラしているのがわかります。
芹菜はその武文の冷たさに気づいていない訳ではなく、
気づかないようにしていたんです。
しかし限界はやってきます。
芹菜は普通の夫婦のように武文にもっと愛されたい、
もっと話を聞いてほしい返事もしてほしいと願うようになります。
そしてそれを聞いた芹菜の友達のもと子が芹菜に知恵をかすようなのですが…。
そのうち段々綺麗になっていくんですが、
1巻の最初の頃の芹菜はなんかどこか不美人顔なんですよ。
洋服の好みやインテリアのセンスもなんとなく野暮ったい。
同じ粕谷先生の「離婚予定日」の時もそうでしたが
最初のヒロイン像を、主婦からみてもちょっと引いてしまうような感じに描くのが
とてもお上手ですね。
しかもなんとなく自分にも思い当たるような共通項があるような…。
だからこそ彼女たちのその後の成長が目覚ましく描かれのだと思うのですが、
今回の芹菜もほんとに主婦からみてもちょっとイタイところがあるのです。
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私はシャドウ のネタバレと感想
もと子の提案で見知らぬ男性とデートをすることになりました。
ちょっとしゃべってお茶を飲むくらいのつもりで
待ち合わせ場所へやってきた芹菜でしたが、食事をしたあと、
全く無防備に彼のマンションへとのこのこついていってしまいます。
もちろん相手の男は最初からその気です。
ソファに押し倒される芹菜。
泣き叫んだその時に窓からサングラス姿の男が侵入してきました。
サングラス男は証拠写真と録音を撮ったといいながら
カメラとICレコーダーを見せます。
そして自分は探偵で武文から依頼を受けて
芹菜の浮気調査をしているというのです。
芹菜はもちろん、デートした男も大慌てです。
男は頼まれてデートしただけで
こんな女とヤル気はなかった!と弁解します。
結局、男は口止め料として探偵に10万円払うことになりました。
帰っていった探偵を芹菜も追いかけて、
決して武文には言わないでほしいと懇願します。
しかし武文からの依頼というのは真っ赤なウソで、
芹菜ともと子の話を喫茶店で盗み聞きし
実際の浮気現場に乗り込んでお金をだまし取ろうとしただけなのです。
芹菜にはその事実を告げず、
成功報酬として武文からもらうはずだった金額分、
探偵事務所で働くように言う探偵。
その探偵、陣内という男もなかなか情に流されやすいみたいですね。
芹菜はこの後探偵事務所を手伝うことになり、
女探偵として陣内に色々と教え込まれていくのです。
そして変装術も覚えて武文の会社にこっそり行くと、
武文には女性の影があることを知るのです。
武文は会社の同僚とがっつり浮気してるんですよ。
しかし芹菜から離婚を持ち出されない限り、
自分からは別れないとも言っています。
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私はシャドウ まとめ
ずるい男ですね~。
探偵の仕事をすることで、この後芹菜はしっかりと
自分の足で歩いて行けるようなのですが…。
武文に三行半をつきつけるとこがぜひ見たいですね。
続きがとても気になります。
「私はシャドウ」は6巻まで出ています。
女性としてだけでなく人としての成長を描いた作品ですので、
主婦のかたにぜひ読んでいただきたい作品でした。
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