津雲むつみ先生の
「空と海と蜃気楼と」を読みました。
田舎の海辺で戯れる幼馴染3人、
彼らの運命は複雑に絡み合い人生を共に歩んでいくことになります。
「空と海と蜃気楼と」で検索して下さいね。
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空と海と蜃気楼と のあらすじ
富山県魚津の漁港で娘に蜃気楼を見せる父親。
彼の記憶は幼い、本当にあどけない子供だった頃に戻ります。
一雄は幼い頃東京に住んでいました。
母親の実家である魚津には夏休みを利用してやってきました。
父は仕事で同行出来ず、母と二人旅です。
母の実家にはいとこの瞳という可愛い女の子がいました。
初めて海で泳いだ一雄は溺れかかり、
その時助けてくれたのが母の実家から3件先に住んでいる純でした。
一雄と順と瞳は年齢が近いこともあり
すぐに仲良くなり、夏休み中一緒に遊ぶ中になりました。
その頃一雄の家では父と母がよく喧嘩をしていました。
父の浮気をなじる母の声を聴きながら眠りにつく一雄。
そして純の方はもともとその家の子ではなく、
純を置いていなくなった母の親戚に預けられていたのです。
一雄も純も自分の家では居場所がなく辛い思いをしていたのです。
純の預けられ先のおばさんは純に辛く当たるんですよ。
意地悪ないとこたちもいて、一雄の方がまだ幸せだったかもしれません。
そんな2人にとって優しい瞳の存在は特別でした。
瞳の家の人たちもみな優しく、
幼い頃に三人で過ごした日々は
かけがえのないものになっていくのでした。
大ベテランの津雲先生の作品です。
さすが冒頭からぐいっともっていかれますね。
絵は今の若い人向けではないかもしれませんが、
ストーリーと画が非常にマッチしていて先を読まずにいられません。
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空と海と蜃気楼と のネタバレと感想
次の年も魚津へ今度はひとりで来ていた一雄ですが、
母が亡くなったという知らせを聞いて急いで東京へ帰ります。
母は玄関先で倒れていたところを発見されたのですが、
父が家に帰らなかったため発見がずいぶん遅れてしまったのです。
そして一雄は父子家庭になり、
刑事の父は仕事でほとんど家には帰らず
一雄はほぼ一人での生活を余儀なくされます。
純の家でも優しかった祖母が亡くなり、
家ではますます孤立していきます。
そうして数年が経ちますが
一雄は長い休みになると魚津へ行き、
純と瞳と過ごしていました。
瞳は大人っぽくなりますます可愛くなっていきます。
ある日、瞳に想いを寄せる純の家の意地悪ないとこが、
瞳をレイプしようとする事件が起きてしまいます。
すんでのところで止めに入った純は、
頭に血が上りいとこたちに暴行を働いてしまいます。
純は少年院に入ることになり、
傷ついた瞳を一雄が支えさらに告白をして
ふたりは両想いになるのです。
少年院に入った純は院でも暴行事件を起こし、
ますます孤独を深めていくのでした。
その後、一雄は瞳と結婚するようなのですが…。
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空と海と蜃気楼と まとめ
この作品は三人がかなり大人になるところまでずっと続いていくのですが、
子供の頃にそれぞれが体験したこと、
父親との確執、母親への想いなどが
ずっと絡み合い人生に影響を及ぼしていくのです。
確かに漫画らしくドラマティックな展開ですね。
でも、登場人物の心象風景や悩み、
葛藤などが本当に現実味があって胸にせまるものがあるのです。
「空と海と蜃気楼と」は7巻で完結しています。
ベテランのストーリーテラーの力量をこれでもかと見せつけられる作品です。
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