小沢真理先生の
「世界でいちばん優しい音楽」を読みました。
子供を授かってすぐに最愛の人を亡くした母親と、
生まれる前に父親を亡くした娘の、
お互いを支え合い慈しみあう優しい日々の物語です。
「世界でいちばん優しい音楽」で検索して下さいね。
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世界でいちばん優しい音楽 のあらすじ
高原のぞみは16歳の普通の女の子です。
だけど付き合っている彼とはキスしたりそれ以上の関係にはなれません。
彼女の母親は高校三年生でのぞみを妊娠して育てました。
しかしまだ相手の男とは入籍していなかったあげく、
男はのぞみが生まれる前に亡くなってしまったので、
彼女は私生児として生まれ育ってきたのです。
その経験があるからこそ、
のぞみはまだ子供の年齢で彼との関係に
子供が出来るような事は避けて通りたいのです。
のぞみの母、高原菫子(たかはらすみれこ)は
高校生の時に両親を事故で亡くしました。
ひとりぼっちで、父親が残してくれた暖炉付きのレンガの家に住む菫子。
ある日、菫子は昔両親がもっと若かった頃に住んでいた借家をおとずれます。
そこにたまたま居たのは大家さんの孫、皓(あきら)でした。
会社を経営している父を持つ皓は、
感じが悪く仲の良い両親の自慢をする菫子に
ことごとく冷たい言葉を浴びせます。
もう二度と会わないと思っていた菫子でしたが、
皓の方はなにか気になり菫子の家の住所を調べその街へ赴きます。
そしてたまたま入った喫茶店でふたりは再会するのです。
ここまではよくある感じの話だと思って読んでいたんですよ。
でもこの辺から涙がじわじわと止まらなくなってくるんです。
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世界でいちばん優しい音楽 のネタバレと感想
ふたりは再会し、お決まりのロマンスです。
燃え上るふたりでしたが皓の家は会社経営のお金持ちで、
もちろん菫子との事を認めてくれるわけもありません。
そして菫子は皓の子供を妊娠します。
皓は家を出て建設会社の工事現場で働くこととなります。
皓は何度も両親を説得しにいきますがうまくいかず、
菫子には頼れる親戚もいません。
そんな時に力になってくれたのが、
皓の家でお手伝いをしていて菫子の両親とも顔なじみだった
志津さんだけでした。
祝福してくれる人もほとんどいない、
頼れる実家もないそんな状況でしたがふたりは
本当に仲が良く慈しみ合って子供を育てる決心をします。
菫子の希望で、子供が生まれ小さな教会で
結婚式をしたら入籍するつもりでいたのでした。
両親が残したレンガの家の前で、
お腹が大きい菫子と皓は志津さんに写真を撮ってもらいます。
笑顔のふたり。
そしてその時が本当にいちばん幸せな時だったのです。
その4か月後、皓は建設現場での事故で命を落とします。
菫子とふたりでつけた名前“のぞみ”とわが子に呼ぶ前に…。
皓さんは一巻の第二楽章にしか出てこないんです。
でもずっとずっと存在感があるんです。
菫子はのぞみが大きくなるまで再婚も考えず、
あの日志津さんに撮ってもらった写真に毎晩のように
その日の出来事を報告し、
菫子さんの中ではずっとあの愛が続いているんですよ。
そんな母親を見ながら育ったのぞみは、
現代的な感覚を持っていますがそれでも
母親の事を大事に思っています。
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世界でいちばん優しい音楽 まとめ
今はまだ、菫子と皓の事を許していないお金持ちの両親もいずれ出てきます。
そして美しく若い菫子に求婚する青年も…。
菫子とのぞみ、ふたりはこの後どのように人生を歩いて行くのでしょうか。
続きが気になります。
「世界でいちばん優しい音楽」は8巻で完結しています。
愛する人を亡くした母と娘が懸命に、
そして愛に溢れながら人生を送る涙が自然とこぼれる作品でした。
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