沖野ヨーコ先生の
『救急ハート治療室』1巻を読みました。
ひねくれ看護師が、
配属された救急ハート治療室で患者の心をケアしていくお話です。
「救急ハート治療室」で検索して下さいね。
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救急ハート治療室 1巻のあらすじ
結婚相手として医者をつかまえるために
看護師になったと公言する菅野冴。
父親のいない家庭で育ち、
母親はスナックを経営しながら、冴を育ててくれましたが、
何人もの男性に貢いでは失敗しています。
そんな冴が病院の新規に結成された
特別医療チーム「救急ハート治療室」のメンバーに選ばれます。
病棟の枠を超えて複雑な問題を抱える患者の治療、
主に心のケアに携わるチームです。
最初は厄介者の面倒を見るのは嫌だとつっぱね、
患者に対しても冷たい態度で接していた冴でしたが、
患者と正面から向き合っていくうちに、
それぞれの患者が抱える問題に気付き、
真剣に取り組んでいきます。
正攻法ではないけれども、
次々に来る患者をハート治療室から卒業させていく冴の姿に
心が打たれます。
読み切り形式なので、どの話から読んでも楽しめます。
心のケアの大切さが叫ばれるようになった昨今。
心療内科医や心理カウンセラーの立場から、
様々な心の問題を描いた作品はたくさんありますが、
心の専門家ではない一看護師の目を通して描かれた本作はちょっと異色です。
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救急ハート治療室 1巻のネタバレと感想
拒食症になってしまったお金持ちのお嬢様に対して、
「(1コ500円もするシュークリームを)
いつでも食べられる子が拒食症なんて許せない。甘えてる。」
「あんないい家でぬくぬく育ったくせに」
と普通のカウンセラーなら
言わないであろう本音を漏らしています。
救急ハート治療室のメンバーは
主人公である冴を含めて6名。
アメリカ帰りの反町公平医師、
冴の恋人である斉藤透医師、村瀬看護師長、佐野准看護師、
ベテランの杉原看護師、そしてひねくれ者の菅野冴看護師です。
用意された診察室は物置だった部屋。
冴はやっかい者の患者に
いい部屋は用意できないってこと、やってらんない!
とやる気ゼロのスタートです。
そんな冴に、反町医師は
いつも患者を押し付けてきます。
冴は嫌々ながら担当になるのですが、
患者に対していつも本音でぶつかって、
患者のことを本気で考えてしまうのです。
対して、冴の恋人である斉藤透はまったくやる気がなく、
「どうせこの病気は完治しないで入退院を繰り返すんだ」
「心の原因なんて専門外」
と投げやりなままです。
透は夜勤の日に不在だった弱味を反町に握られて、
しぶしぶ救急ハート治療室に付き合ってるだけという態度をずっと崩しません。
(ある意味ブレない人物です)
冴の根底には、決して恵まれていない自分の家庭環境があり、
その価値観から患者を見ています。
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救急ハート治療室 1巻まとめ
本来であれば、こういう接し方は
心のケアとしては失格になるのですが、
嘘偽りのない本音を患者にぶつけることによって、
患者の方も心を開いてくれるのです。
自殺を繰り返す7歳の男の子を描いた感動作
「ぼくの生きる意味」他5話が1巻に収録されています。
『救急ハート治療室』は16巻で完結しています。
『救急ハート治療室』は心のケアに本気でぶつかる看護師の涙の物語です。
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