三月薫先生の
「かわいいから許す」を読みました。
かわいらしい恋心を題材にした5編のオムニバス短編集です。
「かわいいから許す」で検索して下さいね。
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かわいいから許す のあらすじ
【色とりどりの彼の世界と秋の朝】
高校生カップルの月ちゃんと秋彦。
遅刻ばかりする秋彦は学校の先生に、
テスト期間中に遅刻をしたらテストは0点扱いにするからな、
と言われてしまいます。
翌朝から迎えに来てくれるよう秋彦に懇願され、
月ちゃんは仕方なく一緒に登校することに。
しかし気が散りやすい秋彦は朝からパン屋で
セールがあると言っては寄り道をし、
お腹が痛くなったといってはトイレに寄ることに。
時計をにらみイライラする月ちゃんですが、
バスに乗ることで学校には余裕で間に合う事に気づきほっとします。
ところがそこへ産気づいてしまった妊婦さんが!
秋彦は事もなげに妊婦さんについて病院へ行くというのですが、
月ちゃんにとってはテストと妊婦さんどっちをとるのかかなりの悩み事です。
しかし秋彦はこの人を見過ごすくらいなら0点でいいとにっこり笑うのです。
そして月ちゃんは学校へ、秋彦は産婦人科へ行ったのですが…。
テストを選んでしまった月ちゃんは何となく自己嫌悪で悩んでしまい、
躊躇なく自分が信じた道へ飛び込んでいった秋彦の事をまぶしく感じるんですね。
秋彦はもちろんそんなことは気にせず月ちゃんの事を今まで同様大好きでいるのですが、
頼りなくてダメダメな彼氏がなんかちょっとカッコよく見えた…というお話。
出産経験者から言わせてもらうと、
タクシーさえ乗せてもらえれば大丈夫なんで学生さんはテストを優先してほしいな…
と思いますが。
それでも、高校生くらいの子にしたらびっくりするし、テストかどっちか悩みますよね。
そこで彼氏がためらいのない行動をとったらちょっと見直すかも…。
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かわいいから許す のネタバレと感想
【放課後食堂】
学校食堂で働く20歳の食堂のおばちゃん、みのり。
彼女はパート社員なのですが実はあともう少しで
食堂を去ることが決まっています。
でもみのりには気にかかる男の子がいて…。
その彼はこの高校に通う2年生の皐月君です。
1か月前から終わり間際の食堂に現れるようになった彼は
いつもお腹を空かせていました。
そこで自分が食べる予定のまかない飯をちょっと分けてあげることに。
するとすっかり懐かれてしまい、彼は毎日のようにやってくるようになりました。
みのりも自分が作ったご飯をとっても
美味しそうに食べる彼の姿を見るのが嬉しく、
その気持ちが少しずつ恋へと傾いている事に自分では気づいていませんでした。
そんな彼女に皐月君は、おねーさんの作ってくれるまかないがほんとに楽しみなの、
と言ってにっこり笑います。
おねーさんの事毎日考えてるよーと言う彼に、
ついに食堂を辞める事を伝えることになりました。
ショックを受ける皐月君。
そして「おねーさんの作るご飯が大好きなのにっ!」と言われ寂しい気持ちになるみのり。
私のまかないの変わりはいくらでもあるでしょ、と自分から引導を渡します。
そして数週間が過ぎ食堂を去ったみのりは物思いにふけります。
胸にちらつくのは皐月君が美味しそうに食べる姿しかありません。
決意を固めたみのりは急いで特製弁当を作ると彼の通う高校へ走ります。
そして皐月君をつかまえ、キミの胃袋を全力で掴みにきた!
そう言って弁当を差し出すのです。
もちろん喜んでがっつく皐月君。
そして好きな人が作るご飯が一番うまい!と叫ぶのです。
そしてハッピーエンド。
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かわいいから許す まとめ
軽くさらりと読める話が多いのですが、
全部ハッピーエンドなので気軽に読む事が出来ます
私はお巡りさんと女子大生の話が一番良かったです。
実はこの本、私は表紙を見て表紙買いしてしまった一冊です。
それほど美しい装丁とイラストでした。
若い作家さんですが作画がお上手だという印象を受けました。
これからも追いかけて行きたい作家さんですね。
「かわいいから許す」はプチデザで5巻まで出ています。
会話や話の展開もなかなかひねられていて、声に出して笑えるところもあります。
どの話も続編が読みたくなりました。
タイトルも秀逸ですね。
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