漫画:斉木久美子先生、原作:宮木あや子先生の
「花宵道中(1)」を読みました。
この漫画は、吉原の遊女・朝霧が、
美形の職人・半次郎と出会うことによって生まれて初めて恋をし、
再び会うことを約束するものの、偶然に偶然が重なった結果、
一人の男と女ではなく遊女と客として再会してしまうという
悲劇的な結末を辿った二人の恋愛を描いた漫画です。
「花宵道中」で検索して下さいね。
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花宵道中 のあらすじ
この漫画の舞台は、江戸時代後期の
幕府唯一公認の遊郭だった吉原です。
様々な小見世が立ち並ぶ中で、
「山田屋」と称された小見世に、
主人公である朝霧は遊女として名を連ねています。
幼い時に親が亡くなり、遊女として引き取られた朝霧は、
恋をすることを諦め、違う男に抱かれ続ける毎日を送る女性でした。
そんな中、ある日彼女は半次郎という男に出会います。
客としてではない、一人の男として出会ってしまった半次郎に、
朝霧はすっかり心を奪われ、いつしか恋に落ちてしまいます。
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花宵道中 のネタバレと感想
「二日後の同じ刻にまたここで」
半次郎とそんな約束を交わした朝霧は、
二日後に二人で会える日を楽しみにしていたのですが、
二日後が訪れる一日前の日、
二人は意図せぬ形で再会することになってしまいます。
なんと二人は、遊女と客として再会してしまったのです。
更に恋焦がれる男の前で、
他の男に抱かれることになってしまった朝霧は、
屈辱的な思いばかりが胸いっぱいに広がり、
男に抱かれている様を半次郎に見られながら失神して意識を失ってしまいます。
結局二人は二日後、約束の時間に出会うものの、
一日前の出来事が頭をよぎり、
思うように話すことは出来ませんでした。
そんな中途半端な別れ方をした二人でしたが、
ある日朝霧の下に一つ身受け話が舞い込んできます。
遊郭に通う客のように朝霧のことを手荒く抱いたりしない、
優しく穏やかな性格を持った男性からの身受け話だと分かった朝霧は、
「この人と一緒になったらあたしは幸せになれる?」
と考え、半次郎への思いを胸にしまい込んで、
その話を引き受けようと決意します。
しかし、そんな決意を固めた朝霧の下に、とあるニュースが飛び込んできます。
それが、半次郎が人殺しを起こしたというものだったのです。
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花宵道中 まとめ
この漫画は、出てくる女性が皆気高く
美しい女性だなという印象を受けました。
朝霧と半次郎、二人の思いは確実に一致していたはずなのに、
悲劇的な結末を辿らざるをえなかったのだと思うと、
複雑な気持ちになりました。
「花宵道中」は六巻で完結しています。
この漫画は、遊女として育ってしまったばかりに
満足に恋愛をすることすら叶わない女性の葛藤が忠実に描かれた漫画でした。
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