吉村明美先生の
「薔薇のために」を読みました。
突然、大女優の娘であることを知らされた不美人の女の子、ゆり。
初めて会う兄弟たちとの新生活が始まりますが、それは波乱に満ちていて…。
「薔薇のために」で検索して下さいね。
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら
薔薇のために のあらすじ
ぽっちゃりした体形にそばかすだらけの頬、低い鼻。
ものすごくブスではないけれど、ちょっと不美人の女の子のゆり。
祖母と二人暮らしでしたが突然、祖母は急逝。
遺言で自分が大女優の娘で他にも兄弟がいることを知ります。
証拠となる戸籍謄本を持ち、北海道の大邸宅を訪ねます。
そこにはゆりの義兄弟たちが暮らしていました。
長女の芙蓉(ふよう)次男の菫(すみれ)弟の葵(あおい)です。
ゆりとは違って兄弟たちは目の覚めるような美人と美青年。
東京から帰ってきた母、女優の花井しょう子とも初めて対面を果たします。
母は一目でゆりの事がわかり部屋も与えてくれますが、
ゆりの長い髪をいきなりハサミで切ったり、
まるで家政婦のように扱ったりと、新生活はひどく居心地の悪いものでした。
夜、ベッドの中で泣いているゆりのもとに次男の菫が現れます。
菫は自分の目の色を嫌い、家の中でもサングラスを外しません。
昼間はゆりの事をブスだとか散々悪口を言っていた菫でしたが、
部屋に入ってきた菫はゆりを慰めてくれ、優しい言葉をかけてくれました。
菫の優しさにふれ、新たな気持ちで朝を迎えたゆりでしたが
実は菫は酒を飲むと女に優しくなるという癖を持っていて、
しらふでは相変わらずゆりを罵倒するのでした。
主人公が不美人な女の子。
読み始めはなんかな~という感じなのですがところがどっこい。
話の展開が面白いんです。
美形の兄弟に囲まれて今後も苦労するであろうとは思うんですが、
その兄弟たちとどう理解し合っていくのかが見どころですね。
1巻の序盤でわくわくしちゃうんです、面白くて。
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら

薔薇のために のネタバレと感想
入院しているばあやさんの代わりに家政婦のように
家族の面倒を見させられるゆり。
女優の母も全く優しくはありません。
弟の葵は髪が長く女か男かわからないような恰好をしていますが、
実は兄の菫に恋心を抱いているのです。
夜中に寝ている菫にキスしている葵を見てしまったゆりに、
葵は容赦ない言葉を投げつけます。
母親の態度が他の兄弟に比べてゆりには冷たいこと。
顔もゆりだけが不細工であることを責め立てるのでした。
傷ついたゆりがベッドの中で泣いていると偶然、菫がやってきました。
少し酒を飲んでいる菫はゆりを励まし、
泣いているゆりに添い寝して眠ってくれるのでした。
翌日はなぜゆりと一緒に寝ていたのか覚えていない菫でしたが、
ゆりは初めて兄弟とひとつ布団の中で眠ったのでした。
ここのシーンすごく好きです。
ふたりでくっついて寝ている姿が優しくって暖かくって、
ひどい扱いを受けているゆりが少しだけほっと出来た瞬間でしょうか。
入院していたばあやさんが家に戻り、
ゆりはますます肩身がせまい思いをすることになります。
菫に恋をしている葵はゆりが菫と一緒に寝たことが許せず、
意地悪な事ばかり言ってきます。
ゆりも自分が本当にこの家の子なのか自信が持てず苦しみます。
そんなゆりに菫はおまえは俺の妹だ、と断言してくれるのでした。
俺がそう思ってるんだからそれでいいのだと…。
菫さん、かっこいい!
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら

薔薇のために まとめ
この作品はセリフ回しもよく練られています。
長女の芙蓉もゆりをからかっているように見えながらも、
気にかけているのがわかります。
「薔薇のために」は16巻で完結しています。
16巻かぁ、長編ですね。
でも!続きが気になるので全巻読破したいと思います。
主人公がけなげでとっても感情移入できる作品でした。
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら
