浜口奈津子先生の
「TATTOO/LOVER」を読みました。
ずっと胸の中で大切に思ってきた「天使」。
しかし、「天使」の本当の姿は・・・?!
11歳の時、大好きだった兄を亡くした詩帆子。
ピアニストとしての才能を認められていた兄の替わりに
自分がピアノを弾かなければ・・・と、
兄と同じ高校へと進学するため、
天才ピアニストと呼ばれたいとこの家で暮らすことになった詩帆子。
「天使」のような存在として憧れてきたいとこでしたが、その中身は、まるで違って・・・?!
「TATTOO/LOVER」で検索して下さいね。
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら
TATTOO/LOVER のあらすじ
11歳の時、ピアニストとして将来を期待されていた兄を亡くした詩帆子。
詩帆子を庇って事故に会った兄。
母は詩帆子を責めます。
兄の替わりに自分がピアノを弾かなければ・・・とピアノに没頭し、
音楽の名門で兄の母校でもある高校へ合格した詩帆子。
通学のため、いとこの家に下宿することになります。
このいとことは、天才ピアニストと呼ばれ、
海外でも活躍していた菅生雄一郎。
兄と、「天使」と呼び、二人で憧れていたピアニスト雄一郎の傍で
勉強できることを楽しみしていた詩帆子ですが、
雄一郎はピアノを弾くのを辞めてしまっていました。
弾けるのに弾かないことを詩帆子に責められた雄一郎は、
自分の手をカッターで傷つけようとしますが、
詩帆子がそれを阻みます。
怪我をした詩帆子をタトゥー技師に治療させる雄一郎。
さらに、自分の手にタトゥーを入れさせます。
詩帆子の手の怪我を本気で心配する雄一郎。
自分がピアノを弾くことは嫌悪しているようですが、
ピアノへの愛情はまだ深くあるように感じます。
兄が出るはずだったピアノのコンクールに出るためには、
雄一郎との共演での出場しか道がない事を知った詩帆子。
雄一郎に共演を頼みますが、答えは勿論NO。
ですが、校内で偶然詩帆子の演奏を耳にした雄一郎は、
その音色を聞いて涙を流します。
先生も本人の評価も高くない詩帆子のピアノの腕前ですが、
なにか特別な響きがあるよう。
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら
TATTOO/LOVER のネタバレと感想
詩帆子は、幼馴染で、雄一郎同様
海外の有名な先生のもとへ留学していた昂士と再会します。
そこへ、雄一郎がやってきます。
雄一郎をけなす昂士に、雄一郎にもう一度共演を頼む詩帆子。
その答えは・・・「いいよ」!
昂士へのあてつけなのか、詩帆子のピアノの音色に惹かれたのか。
詩帆子との距離が少し縮まった印象の雄一郎ですが、
雄一郎には、いつも一緒にいる、野絵という彼女が。
野絵と雄一郎は、海外の留学時代からの付き合いで、二人の親密な雰囲気には、
さらになにか深いつながりがある印象を受けます。
詩帆子の存在に少し嫉妬している野絵。
一方、詩帆子は雄一郎との共演に向けて、
教授に個人レッスンを受けますが、教授から厳しい言葉をもらいます。
コンクールのために弾くピアノを音楽とは認めないという教授。
さらに、レッスンの帰り際、教授のもとにいた昂士から、
雄一郎がピアノの演奏をしなくなったのは、
一人のピアニストを自殺に追い込んだからだと聞かされ、ショックを受けます。
そして、雄一郎の口から、過去の事件について聞く詩帆子。
自分のために人が死んだ過去を共有している二人。
そして、詩帆子は雄一郎への諦めなければいけない気持ちを自覚します。
しかし、野絵が昂士のアパートから出てくるのを見かけて・・・?!
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら
TATTOO/LOVER まとめ
人物の描き方がとても繊細で、
ピアニストという設定とよくマッチしています。
若いピアニストたちの、繊細で傲慢、
少し危なっかしい十代をとてもキレイに描いた作品です。
野絵と雄一郎の少し歪んだ愛情、野絵と昂士の関係、昂士の詩帆子への気持ちなど、
この後どのように描かれるのか・・・。
続きが気になります。
「TATTOO/LOVER」は3巻まで出ていて、完結しています。
この作品は、繊細で傲慢な十代の恋愛に、胸が苦しくなるような作品です!
スマホの方はこちら
パソコンの方はこちら